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ジッチャンの名にかけて。
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2-8 「ブラック・リスト(序章)」

パラマリボ( スリナム)

よい子のみなさん。 飛行機に乗ったこと、ありますか?
わしはあります。



そして、国内便ではなく、国際便のチケットは、

ほとんどが 「往復」 で売られていることに、気づいていましたか?

わしは気づいていました。





「外国人の不法滞在・不法就労を、未然に防ぐ」
 
という目的があるからなんでしょう。



帰りのチケット持ってないヤツをガシガシ入国させていたら、
滞在期間を過ぎたヤツが、



「だって 帰れないんだから仕方ない アルよ!! 

仕方ないから帰りの旅費を稼ぐため、

ここに 住み着いて働く アルよ!!」



とか言い出しますからね。




賃金が高い先進国、
特に日本みたいな島国だと、
そーいう輩を追い出すのもひと苦労なんで、入れるときは慎重になります。




強制送還っていうものがありますけど、その交通費はこっちの国が持つらしいです。
なんで不法滞在者の里帰りを、わしらの税金で助けにゃならんのや、
って思いますよね。



だから、

帰国する事が確定している人以外は、

 最初から入国させない。」


というスタンスで、外国人を受け入れている国がほとんどです。















「えー私、海外とかめちゃ行ってるけど、
往復とかそんなのチェックされたことないよー。」


という人もいるでしょう。



確かに、アメリカでも、ヨーロッパでも、入国審査の時に

「帰りのチケット見せろ」

なんて言われることは、ほとんどありません。











そりゃそうです。













実は、 「帰りのチケットを持っているかどうか」 というのは、
出発する時に、こっちの国でチェックされているのです。
チケット、まずカウンターに出しますよね?



試しに、あまり売ってないけど 「片道チケット」 で、
アメリカなりどこなり行こうとしてみてください。



よほど運がよくなければ
「帰りのチケットはお持ちですか?」
と、カウンターのお姉さんが、訊いてくるはずです。



そうなったら、ほとんどの場合、
帰りのチケットを買うまで飛行機には乗せてもらえないでしょう。



あるいは、
長時間かけてゴネて、責任者を呼んで、
さらにこちらが

「着いた先の国で何か言われても、航空会社には一切責任はありません」


と一筆書いたりすれば 「片道チケット」 でも乗れることはありますが、
時間と労力がかかる作業なのは、間違いなさそうです。







こっちにそんなつもりは毛頭なくても、
相手の国は

「コイツうちの国で働くつもりなんじゃないか?」

と、疑いの目で 見てくるもんなのです。

そのぐらいでなきゃあ、いけないのです。




もちろんEU加盟国間やそーいうのにイイ加減な国なんかは
「片道チケット」でカンタンに行き来ができる場合もあるのですが、
「往復」を持っていた方が話がスムースだ
ということは間違いないと思います。





まあ多くの国は 「空路限定」 でそれをしているワケですが、

特に先進国や、賃金の高い国では、
割とがっつり、そのルールを守っています。




逆に、言っちゃナンですが
後進国がこの「往復ルール」を採用する必要は、

ほとんどありません。

だって、わざわざ給料の安い国で働きたいなんて人、そうは居ませんからね。



後進国のくせにこのルールにやたら厳しい国なんかがあると、

「背伸びしたい年頃か!」


とか思ったりします。
怒りさえおぼえます。




平均月収5000円とかの国で

働くわけねえだろっ!






超ドブスでワキとか最悪に臭いのに、

「えー1人で帰るのこわーい。 送ってってーん。」

とか言う 超時空要塞腐れデブ女 みたいなもんです。

自意識過剰ってやつですね。







ああ、話がそれましたが、この 「往復チケットルール」 の話。





では、「往復」でなければいけないのかというと、実はそうでもありません。



最初の方に書いたとおり、
要は

「その国から出て行く」事が証明できればいいのです。




出て行く先が出発地点であろうと、他の場所であろうと、

出て行ってくれるなら

どこでもいんじゃね?」
 


ということです。





ですから、
例えば 「日本からアメリカに行きたい」 とすると、



日本 → アメリカ の 「片道チケット」 のほかに、


アメリカ → カナダ とか、
アメリカ → イギリス とか、


ともかくも 
「アメリカから出て行くチケット」 があれば、
アメリカに入れてはもらえる、というワケですよ。




場合によっては「直接」出ていかなくても、
メキシコ → ブラジル のように、
アメリカと陸地でつながっている国から飛び立つチケット」 を持っていれば、


「ああ、この人はいずれ陸路でメキシコに出て行くのね」 


と判断できるので、OKという事もあります。







このルールは

国際航空運送協会(IATA)

によってハッキリと定められており、

各国の空路入国の条件として、

「入国条件
・・・有効期限半年以上のパスポートと、

第三国へ出国する航空券を所有していること。」

などと書いてある場合がほとんど。




つまり、繰り返しますが

出て行くことが確定している人間なら、

入国してもいい。」



のです。








そして、

もうちょっと突き詰めて考えると、



出て行ってもらえるなら、
出て行く先がどこであろうと、基本関係ないハズです。




例えば日本人が日本に帰らなくたって、
アメリカから出て行ってくれるなら、アメリカに迷惑はかからないじゃないですか。




なかなか帰らない空気読めない客がウチに来たとして、

帰ってくれるのなら、

そいつが無事、帰宅したかどうかなんて、

どーでもいいじゃないですか。





























(後で必ず出て行くなら)

来る者拒まず

去る者追わず


ですよ。






























ところが、その当然の理屈が通用しない国がありました。

それがこの後出て来る、「スリナム」 という国です。



「入れてもらえない」 ならまだしも、
なんと
「出してもらえない」 国、スリナム。



この空前絶後の 国家ぐるみの嫌がらせ に、

漢(おとこ)はどう立ち向かったのか?



旅行者もほとんど近寄らぬ「何も無い国」で何かが起こる!!

刮目の本編っ!!

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